今まで口腔外科診療を行ってきた中で、欠かせない検査が病理検査でした。
例えば、ちょっとした出来物(5mmくらいの繊維腫や乳頭腫)や、虫歯が原因で歯根の先にできた膿の袋(嚢胞)など、画像検査や経験から診断できても、確定診断には病理検査に提出して病理検査の先生による診断が必要です。

一般の歯科医院で病理検査に出すことは珍しいかもしれませんが、
私の口腔外科経験で、90%膿の袋(嚢胞)だろうと思って摘出したものが、「がん」だったということもあるのが、口腔外科臨床です。(そもそも口腔癌は希少な癌ですが、、)
そのため、今回、「北海道口腔病理診断所」の北村先生に病理診断をお願いすることになりました。(北村先生は北海道大学歯学研究科口腔病理学教室出身で、口腔病理診断・口腔細胞診診断を専門とした日本初の歯科医院を開院されております。私も前職の手稲渓仁会病院在籍時に病理診断でお世話になりました。)
対象としては
・50歳以上の方の大きめの膿の袋(嚢胞)
・舌や頬にできた良性腫瘍と考えられる出来物(繊維腫、乳頭腫)


・なかなか治らない口内炎

・舌や歯肉、頬などにできた白板症

画像引用:Derma.(1343-0831)186号 Page47-53(2011.12)
などです。
料金については保険診療内で3300円(3割負担の場合)です。もちろん、事前に患者さんに予めご説明致しますので、わからないことは何でも聞いてください。
なかなか治らない口内炎や、舌や歯肉の白斑などで、口腔癌の心配されている方は、ぜひご相談ください。生検(病変の一部を切除し病理検査)を行うことで確定診断を得られます。万が一、悪性腫瘍などの診断となった場合には札幌医科大学病院や北海道大学病院などと連携しておりますので、迅速に専門的治療に移行できますのでご安心ください。